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足場の作業床に使われる幅とは?安全な工事現場運営を学ぼう

 

私たちの暮らしに欠かせない建物ですが、建物は高所作業を必要とするシーンが多く存在しています。屋根工事や外壁塗装などを安全に作業する場合には「足場」の存在が欠かせません。

 

足場は危険な作業であるため、「作業床」と呼ばれる床には幅が定められています。
そこで、この記事では作業床について解説します。

 

作業床はどうして必要なの?その役割とは

足場は外部の方から見ると、鋼管が規則正しく組み上がっているイメージがありますよね。
高層の建物に対しても足場は組まれることがあります。

 

積み木のように美しく組み上がっていく様は、圧巻ですね。
しかし、足場に必要なものは鋼管だけではありません。

 

作業員が安全に部材を運んだり、作業に従事したりするためには何が必要でしょうか。
答えは、作業を行うためのスペースです。

 

作業床がもしも著しく狭い場合には、作業員が墜落してしまう、あるいは部材を落下させてしまう可能性があり、大変危険です。

 

安全な工事現場運営のためには足場の作業床についてもしっかりと規定をする必要があります。

 

あまりに狭い作業床が設置されないようにするために、足場の構成には労働安全衛生法で詳しく規定が設けられているのです。

 

足場を組み立てたり解体したりする現場作業の多くはこの法律で細かく規定されているので、しっかりと順守しながら運営していく必要があります。

 

労働安全衛生法とはどんな法律なの?

労働者の安全を守る観点から法整備が行われている「労働安全衛生法」は、足場に関するさまざまな規定を行っています。

 

足場に関しては以前から墜落が問題となっており、平成27年の7月からは足場の墜落防止措置が強化されるようになりました。

 

このタイミングで行われた法改正は、足場の従事者に特別教育制度の導入、組立時には注文者自身も足場の点検を行うようになどを細かく規定しています。

 

作業床に関しては緊結作業時には40センチ以上の幅の床を置くように指定がなされました。

 

元来労働安全衛生法では、高さ2メートル以上の高所作業に至る場合には作業床を設定するようにと決められています。

 

ただし、困難な場合には作業床の幅については見直しを行うことも可能です。
実際に現場では狭いスペースに足場を組む必要もあります。

 

足場はただ単純に組み上げれば良いものではなく、作業床の幅に関しても細かい規定を理解した上で現場運営に携わる必要があるのです。

 

また、作業床と合わせて手すりに関しても厳しい運用が求められています。
手すりは労働者の落下を防ぐ意味もあり、安全なバーとして機能する役割があります。

 

足場に関わった多くの方がご存じの「手すり先行工法」に関しても、労働安全衛生法で規定されています。

 

この工法はまずは足場の組立ての際には手すりを先行し、解体の際には足場を最後まで残す工法です。作業床と同様に設置が義務付けられている手すりについても労働安全衛生法を学ぶ際にはあわせて覚えておくようにしましょう。

 

足場の作業床には配慮も必要?知っておきたい間隔とは

足場の作業床は上記で触れたように40センチ以上という運用の規定があるのですが、例外がある旨もお話ししました。

 

足場は広くて作業がしやすい場所にのみ設置ができれば現場運営としても御の字なのですが、決してそうはいかないのも現実です。

 

建物と建物の間を這うようにして足場を組むことも日常茶飯事です。
狭い住宅地における外壁や屋根の工事になると、こうした狭いスペースを活かして足場を組み立てる必要があります。

 

規定どおりに運用できれば良いですが、厚生労働省が足場の規定上でも「困難な場合」という表現でやむを得ない事情への配慮をしています。

 

足場の作業床に関しては狭い場所への設置も果敢に挑む必要がある上、施工をする際には建物との間隔に関しても配慮をする必要があります。

 

本来は足場に関しては建物の外壁部分との距離について30センチ以内であれば手すりは不要としてきました。

 

こうした建物との距離間隔についても厚生労働省のガイドラインで設定されています。
30センチよりも外壁との間隔が小さければ、作業床から墜落のおそれが少ないと考えるためです。

 

しかし、大人の足の大きさを考えてみましょう。
作業に従事する成人男性の多くは、足のサイズは30センチよりも小さいことが一般的です。

 

外壁と作業床が近くても、足のサイズを考えると作業床との外壁との隙間がたとえ30センチを切っていても、墜落のリスクがゼロにはならないことが予想されます。

 

実際に海外での足場に関する運用では30センチよりも厳格に運営する地域もあるそうです。

 

では、作業床と作業を必要とする建物との距離が近ければ近いほど、作業員のリスクは減って安全なのでしょうか。

 

作業床が建物と近すぎる場合にも危険がある?

作業床と建物の距離が近ければ近いほど、足場における作業の安全性は高まるのでしょうか。

 

外壁塗装などの作業を想定すると、あまりに近い場合は作業が困難となってしまう可能性がある上、住宅の外壁はのっぺりとした平面部分だけではありません。

 

ダクトが付いていたり窓のでっぱりがあったりと、外壁にも凹凸があります。
作業床をあまりにも外壁に近付けすぎると部材を運ぶときに屈む必要があります。

 

また、通過する際に部材が凹凸に衝突することを避けるなら持ち方を変えざるを得なくなります。

 

つまり、作業床が建物にあまりに近い場合も、作業効率が下がってしまう上危険も高まってしまうのです。

 

ちょっと意外かもしれないですが、適度に足場が建物から離れていることも安全な現場運営では欠かせないことなのですね。

 

現場では狭すぎる場所に足場を組む時にはついつい、建物に近付けたくなるのが本音ですが、適正な運用を心掛けると隙間が必要であることも頭に入れておく必要があります。

 

特別教育を通して、まずは足場のノウハウの取得を

足場に作業員、労働者として携わっていく場合には現在「特別教育」という制度を通して初心者講習を受けることになっています。

 

何も知らないままいきなり足場に挑戦し、度胸をつける…昔は確かにこうした運営もあったようですが、今はまずは予備知識を学んでから足場の現場に入ることが求められています。

 

初心者の方でも講習の機会があれば足場に関する基礎知識が身に付きますので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

まとめ

今回は足場について、作業床の幅に関してお送りしました。
足場の作業床には適正な幅がありますが、必ずしもその幅を順守できるわけではありません。

 

必要なことは決められた幅を順守するだけではなく、現場に「何が必要なのか」、そして労働者の安全は「どう守るのか」を考え続けることも大切です。

 

初心者の方は特別教育などの機会を通して、是非足場を学ぶ糸口をつかんでみてくださいね。

 

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