足場工事に必要な図面とはどのようなもの?見方をわかりやすく解説
足場にはいろいろな種類があり、組み立てるまでにはさまざまな過程があります。まずは現場調査から始まり、図面を起こしたうえで適切な足場を組み立てます。
この記事では足場工事の図面について、見方をわかりやすく解説します。
足場工事に必要な図面とは
足場工事の基本は、いろいろな種類の部材を使って適切に組立を遂行し、作業の終了後には解体を行うことです。足場が必要となる現場には、一般住宅や公共施設、マンションやビルなどが挙げられますが、同じ現場は1つとしてないと言っても過言ではありません。
たとえば、ハウジングメーカーが作る量産型の住まいは、建物としては同じですが、立地している土地が異なります。足場は地面の上に設置することが基本であり、地面のコンディションや形状などによって、組立方法にも工夫を凝らす必要があります。
同じ建物への施工だからと言って、同じ足場にはならないのです。
さらに、足場は必要となる建物との距離はもちろんのこと、隣接する建物との距離も測りながら組立を行う必要があります。
単管足場のようにコンパクトな足場なら、狭小なスペースでも足場を設置できますが、大型工事にも使われる枠組足場の場合は足場そのものの幅が大きいため、スペースを十分に確保して組立を進めていく必要があります。
そこで、足場を設置する際には、事前にしっかりと組み立ての計画を立案し、図面を作る必要があるのです。
図面はどのように作るの?
では、足場の図面とはいったいどのように作るのでしょうか。一般的には現場の足場職人が足場の図面を作るわけではありません。現場の確認後、図面を作成する担当者が作成しており、主にCADを使って製図しています。
図面は建築施工管理技士と呼ばれる担当者が主に製図に携わっており、足場が倒壊したり、トラブルを起こしたりしないよう作ります。現場監督の立場も担う施工管理技士は、1級、もしくは2級の取得が必要です。
建築業界の下支えをしているのは、職人だけではありません。デスクワークに従事する現場監督も奮闘しています。図面は施工図とも呼ばれており、建築現場の手順書を作るときにも役立っています。
・作成の手順とは
足場の施工図作成の際には手順があります。施工図の作成の前に、まずは必要な部材を把握しなければなりません。足場には非常に多くの部材数が発生するため、足場の種類や部材数、部材規格の3つを事前に調べ、そのあとに平面図の作成に入ります。
平面図の見方は非常にシンプルです。平面に建物をとらえ、外壁をライン上に起こしていきます。外壁が建物のきわとなる部分であり、足場は密着させて組み立てられません。
外壁を書いたのちに、沿うようにアウトラインを形成し、足場の位置を考えます。外壁下地と呼ばれるもので作成すると、まだ見方に慣れていない方でも安心して平面図を作成できるでしょう。
・平面図に対して足場を検討する
平面図の土台を作ったら、足場の全長を算出して平面図内に書き起こしていきます。足場の規格に関しては使用する足場の種類によって決まります。
つまり、規格を確認すれば、1つずつの部材を計算する必要はありません。部材の規格はカタログに掲載されていますので、ミリメートル単位で読み取ったら書き起こしていきましょう。カタログは決して難しいものではなく、簡単な見方で読み解けます。
・立面の起案
平面図が完了したら、立面の起案に移行します。立面は、立体に起こす作業のため、平面図より見方が簡単に感じられるかもしれません。建物自体の立面を起案し、現場作業がはかどるように考慮します。
建物の立面では、車両や作業員の出入りについても考慮します。安全設備に関しても加えていき、立面も完成させましょう。足場の図面を作る場合、高さは上から下に向かって計算します。
足場図面がわからない!勉強はどうやって行う?
足場図面の作業は最初困惑することも多いですが、現場計画の立案のためには欠かせないものです。そこで、法律を順守した足場を安全に施工するためには、足場の図面について正しく勉強することがおすすめです。
おすすめの方法は厚生労働省認定のビケ足場施工士の取得です。協同組合が主体となって行っている資格の1つですが、広く現場で使用されているビケ足場のノウハウを学べます。
足場関係の資格はとび技能士であったり、特別教育であったりと、現場の職人向けの資格が多いですが、ビケ足場に絞って学びの機会を深める方法も考えられます。
こうした資格では、厚生労働省が求めている図面の基礎基準もわかるため、資格取得の経験を通して図面の作成や見方をマスターすることにもつながるでしょう。
足場の図面において大切なこととは
作業員が安全に現場で施工に従事し、仮設工事を終えるためには、図面の作成は必須です。建設現場を支える図面を作るためには、ある大切なことも学んでいく必要があります。それは、安全性を追究することです。
足場は建設業界の現場でも怪我をはじめとする労災事故が多い現場です。資材の落下はもちろん、作業員の墜落事故も発生しており、残念なことに亡くなるケースも後を絶ちません。
現場における図面は、倒壊や足場の不安定さを取り除くために欠かせないアイテムであり、階段の設置から布板の位置などまで、細かく配慮を重ねていく必要があります。
ただ図面や見方をマスターするのではなく、現場の安全を守る意識を持って、図面の作成にあたりましょう。なお、見方は現場数を重ねていくことでマスターしていけるという側面もあります。
実際の作業にあたる方は緊張の連続かもしれませんが、先輩などから助言を貰いながら、まずは平面図とその見方を入門編とし、コツコツと学んでいくことがおすすめです。
足場の図面は外注も可能
足場の図面に関しては、専門業者へ依頼することも可能です。つまり、外注で図面だけを依頼する方法ですが、この方法には注意点もあります。それは、料金に惑わされないことです。
足場の図面は低料金で作成する業者も多くなっていますが、仮設工事の段階でミスが発覚する可能性もあります。施工実績が豊富な業者に依頼し、見方を間違えない専門家と業務を行うことがおすすめです。
まとめ
この記事では、足場の図面について、見方や作成の観点から詳しく解説を行いました。一般の方々には馴染みの薄い足場の図面ですが、実は日々大量に作られている重要な設計書です。
平面図をはじめとした図面の多くは、見方が分からず混乱するかもしれませんが、現場数をこなしたり、資格の取得を通したりしてマスターできます。
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